2000年代に介護保険制度が導入されて以降、有象無象の介護ビジネス・事業が誕生しては廃れてきた。
民間も参入してきてからというもの、この界隈のビジネスモデルとしては、賛否両論あるだろう。
不正請求問題を始めとして、ほぼ毎週のように事件も紙面を賑わせている。
福祉を喰い物にするなという意見があるのもわかるが、そこに需要と供給の関係性が成立するならば、それもよしとするのが社会の流れだ。
資本主義社会の中で、自由競争の枠組みの中で、社会的階級にもしばられず、ビジネスに邁進できるのも、ある種とても幸せだ。
他国のように、一党独裁政治であれば、気軽に一般人が言動することも許されない。
日本に生まれた以上は、努力すれば、一定の平等の条件で社会的成功をおさめることが、許されているのだ。いわば、生まれながらにして宝くじを引いて大金が当たったのと同じだ。
だからこそ、自身の境遇に感謝し、公正にビジネスを展開し、経済をまわし、社会に貢献できる姿勢や道徳観念が求められる。特に介護のような、無形のサービスを売り物にするなら、尚更だ。
英語でビジネス(business)とは、忙しいという意味のビジー(busy)から派生した言葉という説がある。
漢字で忙しいとは、(心)を(亡くす)と書くが
本質を見失わないようにせねばならない。
介護業界も、ICT可が進み、今後も形を変えて、様々なビジネスモデルが登場することだろう。
新しいことに手を出すのは結構なことだが、
いつの時代も、どの業界も、ビジネスには本質が大事。忙しい時こそ、ふと立ち止まって、空を見上げて、自身の立ち位置・行動軸ににブレはないか確認することが大切だ。
過去にはもう、もどることはできないが、事業の先の未来を見通すためには、いまの自分がなぜ、このビジネスにワクワクして着手をし始めたのか、原点を再確認することも大切ではなかろうか。