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ペットショップに行けなくなった件

最近、都会の繁華街では、たくさんのペットショップが出来ており、連日多くの観光客で賑わっている。

ガラスケースには、可愛らしい猫や犬が生活しており、店内も明るく、子供連れの親も多い。


しかし、よく考えてみると、ほぼ1日中、閉鎖的なショーケースに閉じ込められ、赤の他人の好奇の目にさらされるのは、いかがなものか?

自分の生活のすべてが観察されるのだ、そのストレスは相当なものではないか。

これが人間なら、人権問題にもなる。

よって、大人になってからは、ペットショップに行けなくなった。


話は飛躍するかもしれないが、介護の支援に置き換えてみると、訪問介護では、他者の家に踏み込み、

プライバシーを観察せざるを得ない場面が出てくる。


支援者たちは、限られた人数だが、人数が問題ではない。


自身のプライベートが他者に晒されるのは、仕方ないこととはいえ、ストレスだ。だからこそ、相手の立場に立った、心配りのある支援が必要になる。

何分、支援者の価値観を押し付けないように注意せねばならない。


バスの車内や、居酒屋で、利用者の個人情報をペラペラと晒している、介護職と思われる客にも時々出くわす。


共感力や、プライバシーへの配慮の大切さは、昔からさんざん謳われてきたが、今だになかなか完璧に出来ているとはいえない。人間だから、ついうっかりということもある。ただ、人間は、間違ったら真摯に反省し、謝罪をする対応もできる。


我々は、超能力者ではないので、他者の心までは分からない。しかし、相手が人間であれ、動物であれ、環境であれ、相手の気持ちを考えてみる、シンプルな推察力・想像力は大切になってくるのではないだろうか。


これは、決してAIには追いつけない、人間の誇れる英知だと信じるほかはない。




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